ップページ
イベント

天下に名をはせる「龍華の晩鍾」

 

「龍華の晩鍾」、「鳳楼の遠眺」、「海天の朝日」、「黄浦の波」、「呉淞の霧雨」、「石梁の夜月」、「野渡蒹葭」、「江皐霽雲」は史書で「上海八景」と称させる。「八景」の中で、最も有名なのは「龍華の晩鍾」である。今、除夜になると、海内外の人々はここに集まり、敬けんで興味深くで「百八の鐘」の美しい音を聞いて、めでたい新年の朝を迎える。

「龍華の晩鍾」の時計台に、青龍の銅鍾がかかっている。高さは2メートル、直径1.3メートルで、重さ3000キログラムのこの鍾は、光緒20(西暦紀元1894)に鋳造された。その鐘の音は、史書でよく記録されている。歴史は悠久で、より大きな音となり遙々まで響き渡り、遠くの黄浦江の岸でもかすかに伝わってくる。清の時代の詩人帰懋仪が「龍華の晩鍾」を吟じる詩を残した。曰く「何処疎鐘隔暮雲、労人暫息思紛紜、数声断続斜陽外、較勝寒山夜半聞」。東南部の沿海の一帯で、「龍華の晩鍾」の評判は寒山寺よりずっと上で、「海沿えの諸寺の冠」と称される。
 

 歴代詩人は龍華の鐘の音をよく吟じてきた。鐘の音は無数の来客を引きつけ、人々に、美の享受、感情の満足、生活の情趣、哲理の啓発、宗教の思索をもたらし、確かに評判通りの観光名所である。

「百八の鐘」については、様々な説がある。一説、「鐘の音を聞いて煩悩を消滅させる」。すなわち、人間の煩悩の数が108あることから、それを取り除くために108回つき鳴らす。それに、農業文明の時代から生じてきた一説もある。中国は広々と農業大国で、旧暦で一年間は十二ヶ月、二十四節気 七十二候で全部で108時期に分けられた。もし、全部で順調に過ごせば、国が太平で民の暮らしも平安という説である。また、宗教に関係する一説もある。仏教の歴史から見ると、108名の長老がいるから鐘も108回つくのである。また、昔の中国は居眠りを防止するため、朝と夕にそれぞれ108回ずつ鐘をついていたという説もある。以上の様々な説は、人々自身の経歴と教養と結びつき、皆は「百八の鐘」の音を聞いて、尽きることがない無限な思いと情趣に耽るようになる。
『海上名刹の龍華寺』から